月別アーカイブ: 2013年6月

ジャンプ作家に手元をのぞかれる

インターネットで活動している人たちのオフ会があった。主催はオモコロ。

会の序盤でセブ山さんが「斎藤さん!似顔絵描いてくださいよ!」ということになった(気遣い)。そして周囲のオモコロスタッフが覗き込む中、さえない似顔絵を描く私。そしてその中にはあの地獄のミサワもさんも。

ジャンプ作家に見られながら絵を描くことなんてこの今後一生あるまいよ。震えたね。貴重な体験でした。

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ということがあったんですよ、とデイリーポータルの石川さんに報告したら「それは日記に書いておいて残した方がいい」とアドバイスをくれた。こっちはこっちで編集者視点である。

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生まれて初めてカルボナーラを食べた時の衝撃

生まれて初めてカルボナーラを食べた時の衝撃は未だに忘れられない。

あれは中学生のころ。我が家に「パスタとソースセット」がお歳暮として贈られてきた。毎週土曜の昼、ミートソースとかタラコみたいな味を知っている物から順に、自分で作って一人で食べていき、そしていつか仕方なしに未知のカルボナーラソースに手を伸ばすことになる。

初めて見たカルボナーラは白くてドロドロ。申し訳程度のベーコンの切れ端が入っていた。ミートソースと比べて、明らかに不味そうである。
ああ、こりゃやっぱり外れだな…と思って口に入れた瞬間に目玉がひっくり返るくらい驚いた。

うまい。ものすごくうまい。

しかもこれ、おれが今まで一度も経験したことのない種類のうまさだ。今まで食べたどんな食べ物よりも、まろやかさが突き抜けている!そしてまろやかなのにきちんと塩っけもある。なんだこりゃ、こんな食べ物があるのか。名前なんだっけ?もう一度ちゃんとソースの袋みて覚えなきゃな。

…っとここまでの心の叫びを全てかみ殺し、周りを見渡す。同じ部屋に祖母がいたが、彼女はもうすでになにか適当な物で食事を済ませていて、テレビを観ている。こっちの動揺に気付かれていない。

いや、別に祖母に秘密にする必要なかった。これがうまいとかいっても興味示さないだろう。問題は妹だ。あいつだけには秘密にしないと。これがうまい、なんてことがバレたら全部あいつに食べられちまうぞ…。

そういうわけで、今まで体験したことのない信じられないほどうまいものを食べておきながら、家族の前では知らんふりをしておいた(妹に「カルボナーラってやつおいしいの?」って聞かれて「いやそれ程でもない」と答えたような記憶もある)。

そして土曜日が来る食べにしれっとカルボナーラを食べていたのだ。最終的に、セットの中のカルボナーラは僕がが全部食べた。

今になっても、カルボナーラを食べるたびに、あの時の風景が遠くに見える。

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あともう一つ、伊藤園の缶入りロイヤルミルクティーを飲んだ時の興奮もカルボナーラとほぼ同様のものであった。
こちらは小学生の時のことだったか。こちらも今まで経験のしたことのない、大変「まろやか」な味だった。

どうも僕はまろやかさに弱いようだ。当時の栃木の田舎では、まろやかでおいしいものが少なかったのかもしれない。

この衝撃を受けた伊藤園のロイヤルミルクティーの画像を探したらちゃんとみつかった。
http://www12.plala.or.jp/canjuice/itoen_k.htm
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これだよ、これ。これは近所の自販機にあったから、別に誰にも秘密にせずおいしいっていったし、妹にもちゃんと教えてあげた。

短歌とインスタグラム

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ここ数年間、短歌がおもしろいなと思ってちょこちょこ調べている。

最初は短歌の感性がデイリーポータルZの記事執筆に役立つかもしれない、と思っていた。日常のことを「共感」とか「発見」で語るところがよく似ている。短歌で歌われている内容をそのまま撮影したら記事にできるんじゃないの、ってのもある。短歌の雑誌を立ち読みするとわずか数ページの中にそういう共感とか驚きとかの感性がぎゅっとつめこまれていて、頭が胸焼けしそうになる。

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短歌はじめました。 百万人の短歌入門 (角川ソフィア文庫)
短歌があるじゃないか。 一億人の短歌入門 (角川ソフィア文庫)
短歌ください (ダ・ヴィンチブックス)
かんたん短歌の作り方―マスノ短歌教を信じますの?

プロじゃない人が作った短歌を集めた本を何冊か読んだ。最初はみんなすごいな~と思って読んでいたんだけれども、どこかひっかかる。短歌なんか知らないと思っていたはずなのに、こういうのどこかでみたことあるぞ、おれはこういう世界知っているぞ…。 いろいろ考えた結果「世界観がインスタグラム」みたいなのでは?と思うようになった。

発見と共感、そしてなによりもそれを語る「自分自身」の存在がすごく目立つところが似ている。これは短歌に特徴的なことで、俳句だとわりと自分自身を排除したような詩を作る傾向にあるそうだ。歌の上に○とか△とかを付けて評価しあったりするのもいいね!っぽい。

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短歌は嫉妬とか憎悪みたいな生々しい負の感情歌ったものもよくある。でも、そういうことを歌っていても、なぜかその詠み手は魅力的に見える。こういう人間らしい細かい感情を拾えてすごいな~、こういう人と友達になったら楽しいだろうな~、と思わせる感じがある。というか、内容そのものよりもそっちの方が先に立っている。

逆に、胸糞悪くなるような、詠み手を嫌いになるようなやつがあったら積極的に読みたい。僕が知らないだけで(最近のはやりのやつみたいなのしかチェックしてないから)インスタグラムっぽくない短歌もたくさんあるんだろうな。